ネットワークの基礎講座

IP(インターネット・プロトコル)

静的サブネットの例


 

 


例えばクラスC193.204.204.XなるIPアドレスが割当てられたある企業のネットワークを考えてみよう。この企業のネットワーク・アドレスは1.204.204である。この企業は3つのサブネットから構成されており、下図のようになっていたとする。サブネットSN2SN1の先にあるのは物理的な事情によるものである。

 


外部からこの企業のネットワークをみるとひとつの1.204.204というクラスCのネットワークに見える。ルータR1は到来データグラムの宛先アドレスを見てサブネット1(ルータR2も含めて)に乗せるかあるいはサブネット3に乗せるか判断する。サブネット・マスクは8ビットからなるローカル・アドレスの上の2ビットを使うので、255.255.255.192である。各サブネットは最大62のホストを収容する。ルータR1は外部インターネットとのインターフェイスとサブネットSN1SN2と外部との切り分けに使われており、R2SN1SN2の仕切りとして使われている。


サブネットが存在しないときの一般的なルータのアルゴリズムは、上図のようになる。自分が受理したIPデータグラムが配下のネットワーク番号でなければ、他のルータへの転送のために受理したものである。

 

サブネットが存在している場合はサブネットの識別がなされる。


サブネット・マスクは、各ホストが自分がどのサブネットに属しているかを知るために必要であり、通常は各ホストが不揮発メモリに蓄積している。しかしながらディスクレスのシステムのような場合は立ち上げ時にどこかからこの情報を取得しなければならない。ICMPプロトコルにはそのためのアドレス・マスク要求とアドレス・マスク応答の二つのメッセージが用意されている。

 

 

 

 

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